法人名 | NPO法人JAMネットワーク |
住所 | 〒231-0002 横浜市中区海岸通4-21 倉田ビル702 |
電話番号 | 045-274-8327 |
設立 | 2003年10月 |
代表者 | 高取 しづか |
事業内容 | 子どもと親等のコミュニケーション能力育成事業 等 |
活動 | ことばキャンプ |
子どもたちの世界に、SNSがどんどん浸透しています。短く感覚的な文字や絵文字のやりとりで会話が成立するメールやLINEにばかり親しんでいると、自分の気持ちや考えを筋道だてて伝える機会がますます少なくなってしまいます。面と向かって話をする、相手の話を聞くことに苦手意識を持つ子どもたちが増えています。
一方、ビジネスの世界ではコミュニケーション力が求められています。相手が言わんとしていることの要点をつかみ、自分の意見もわかりやすく伝えるチカラは仕事をする上で必須です。また、友人や家族、周囲の人との人間関係にもかかわってきます。コミュニケーション力=ことばのチカラは、人が社会の中で生きていくために欠かせないチカラなのです。
ことばのチカラは、国民性や生まれつきの才能だけではありません。
練習することで上達することができるのです!
ことばキャンプでは、7つのチカラ(度胸力、論理力、理解力、応答力、語彙力、説得力、プレゼン力)のトレーニングプログラム「ことばキャンプ」で、自分の気持ちも相手の気持ちも大切にして、じょうずに伝えることができるコミュニケーション力を身につけていきます。
私たちがめざしているのは、相手の話をよく聞いて、自分はどう思っているかをよく考えてことばや態度で伝えることができることばのチカラ。
自分も相手も大事にする「自尊」「他尊」のコミュニケーションです。
相手の話をよく聞いて(他尊)
自分の気持ちや考えを伝える(自尊)
自分がほんとうにイヤなときにはNOを言えることは、自分を尊重するために大切なこと。
相手に合わせるだけではなく、自分の言いたいことばかり言うのでもありません。
自分を大切にしながら人と関係を築いていくチカラを、大人になってからでなく子どものときから育ててほしいと願っています。
私たちは2002年に、家庭でコミュニケーション力をトレーニングしよう!と『親子で育てる「じぶん表現力」』(主婦の友社)を出版してから活動が始まりました。出版後、全国の幼稚園や小学校から依頼を受けて、講演会、ワークショップを行っていました。
「自分の気持ちや考えを伝えることができるようになった」という感想をいただきやりがいを感じていましたが、その一方で「ほんとうに、コミュニケーションで困っている子どもたちが来ていない」とも感じていました。
そんな折、ある施設長と出会いました。
「児童養護施設にいる子どもたちは、学校にいるときや社会に出てからコミュニケーションでつまづいて、ドロップアウトして行くケースがとても多いんです。コミュニケーショントレーニングをしていただけたら、救える子どもたちが大勢いるはずです」
親はいるけれど、虐待や育児放棄によって入所してくる子どもたちが大勢いること、彼らは人とのよい関係の結び方が苦手な子ども達がいることを知りました。
2008年、東京の児童養護施設で、初めてコミュニケーショントレーニング「ことばキャンプ」を行いました。
ワークが進むにつれて、学校ではほとんど発言することがない子どもたちの手がどんどん上がり、施設職員はビックリ。いつもは無口な少年が自分から前に出て発表をしてくれた様子を見て、職員も私たちも感動でいっぱいでした。
「ほんとうにことばキャンプを届けなければいけない子どもたちがここにいた!」そんな思いでした。
すべての子どもたちへ「ことば力」を届けよう!と活動を始めた私たちでしたが、こうして社会的養護の子どもたちへの活動を行うようになりました。
児童養護施設だけでなく、母子生活支援施設、里親子さんたちへ活動が広がっています。
お子さんは、自分を上手に伝えることができますか?
きちんと人の話が聞けますか?
友だちといい関係を築くとき、大人になって仕事をするとき、生きていく上でコミュニケーション力はかかせません。
この力は性格やもって生まれた才能だけではなく、練習でつけることができるのです。
日本のすべての子どもたちが、ことばのチカラを身につけて、かけがえのない自分を生かして、21世紀を生き抜いてほしいと願っています。